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悉皆屋-着物なんでも相談-
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着物なんでも相談′ウ記事内容-

【663】 雨で帯が濡れて縮んでしまった

 

[お名前] 島田 千恵子

[書込み時間] 2012/07/08/(Sun) 11:23 

昨日、突然の豪雨で帯が濡れてしまいました。
一晩干したのですが、金糸と銀糸の模様の部分が縮んでしまい、くしゃくしゃになってしまい、がっかりしました。
素人がアイロンで伸ばすのはいかがと思い悩んでおります。
呉服屋さんに行くと、新しい帯を勧められてしまうので、このような場合は、どこに相談に行けば宜しいのでしょうか。



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【663-1】 悉皆屋主人からの回答

 

販売店ではなく、加工請け負いを専らにしている京染店、悉皆屋などがお近くにあれば、そこに持ち込まれるのがよかろうと思います。
百貨店の呉服売り場でも、昨今は悉皆の窓口なりカウンターなりを設けているところがあります。そういう所は本件のような悉皆ものも積極的に受注しようという姿勢の現れですから、形式的に新品も勧められるかも知れませんが、強引に販売することなく、受注してくれるでしょう。
京染店も悉皆屋も「知らないよ」とおっしゃるのであれば、弊社で扱わせていただきます。送付先等は上部メニューの「越村染工場について」に記載しています。


【662】 前、前々件の色掛相談の者です

 

[お名前] マーブル

[書込み時間] 2012/05/06/(Sun) 14:06 

何度もの質問のたびに丁寧なご返答アドバイスいただいて、ありがとうございます。

悉皆屋さまに現状と可能な方向性を示唆していただけたことで、少し落ち着いて考える余裕が出来ました。
スレが目立たなくなる加工とハリ加工はしてもらいたいと思っています。
色は薄紫にこだわらず、濃い色で考えなおそうと思うのですが、現状の濃いグレーは地味なので紺か紫系かと思案しています。
(茶系ですと主人の泥大島とかぶってしまい、お揃いっぽいのも恥ずかしいので)
ただこれ以上の生地の傷みの心配と、絣模様は出来るだけ残したい希望もあってまだ決めかねています。このままの色で着ることも仕方なし、かとも思います。
それに今回の顛末を考えると、同じ業者さんがまた加工をするというのを受け入れがたい心境でもあります。
今回の色かけの業者さんというのは、今わたしが通っている着付け教室を主催する呉服会社の業者で、担当窓口が呉服会社の地方ショップの店長です。
連休明けにその会社の相談窓口のほうに連絡をとってみようと考えております。
ただ騒ぎ立てるクレーマーのように扱われては心外なので悉皆屋さまに詳しく教えていただいたことで、こちらも素人なりにも先方と話が出来ます。

関わる業者さんが悉皆屋さまのように、真摯に着物に向き合ってくださるプロフェッショナルであればよかったのにと思わずにおれませんが、諦める前に自分なりに出来ることはしてみようと今は頂いたアドバイスをメモして電話に備えています。ほんとうにありがとうございます。



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【662-1】 悉皆屋主人からの回答

 

いささか説明に不十分な点はあるものの、
それでも自分の非を認めて、なんとか気に入ってもらえるように対処しようとする姿勢はあるわけですから、ましなほうです。
あまり高圧的にならずに、上手に交渉すれば、よい結果が出ると思います。
相手も人間ですから、感情の生き物です。
「とにかく言いくるめて黙らせてしまえ」と思われるより、「次の結果はなんとか気に入ってもらおう」と思わせたほうがいいのです。


【661】 前、前々件の色掛相談の者です

 

[お名前] マーブル

[書込み時間] 2012/05/05/(Sat) 12:19 

ほんとうにわかりやすくご説明いただいて、このように素人にも納得出来る解説はありがたいです。

悉皆屋さんにスレという言葉を教えていただくまで知りませんで、単に色むらになっている、と思っていましたが、スレもありました。
今、その着物と端切れは業者さんが加工の者に確認しますと持ち帰られ手元にはありません。
電話にて業者さんから前、前々にご相談した内容の説明がありました。
その説明に納得出来ず、こうして悉皆屋さんのお手をわずらわせている次第です。
端切れはすぐの返却を依頼しています。
着物は染め直すのか、そのままでよいのか決めてから返却ということになっております。
スレが出てしまっているものが染め直してちゃんと仕上がるのか、ほんとうに絣模様はそのまま薄紫になると、何を根拠に信じればよいのか。
着物の状態を考えて、悉皆屋さんのアドバイスいただいたように濃い藍色か紫系に染め直したほうがよいのではと。
依頼した業者に相談も出来ずほんとうに困惑しています。なので悉皆屋さんの存在はほんとうにとてもありがたいです。

業者さんは、電話で同じ説明を繰り返し、あとは黙りこまれるので何とも仕様がない状況です。
どのように返答対応すればいいか、
もし何か必要な確認事項等ありましたらアドバイスいただけると幸いです。



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【661-1】 悉皆屋主人からの回答

 

ひとつづつ整理していきましょう。

1)地色が注文の色と違っている
2)地模様の絣が薄くなっている
3)生地に張り感がなくなっている
4)スレがある
ということが問題点ですね。

3は張りをすればいいだけなので、解決。
4は軽度のスレであれば、直すことができます。
ただ、スレは摩擦が原因ですから着用中にも起こります。
古物の場合、染色の不手際だと決めつけるわけにはいきません。
そこは理解してあげてくださいね。
その費用をどちらが負担するかは話し合いになるでしょうが、最終的になんとかなるでしょう。

物理的な事故ですから、色をどうこうして直るものではありません。
物理的な方法で修復します。
それは染色とはまた別の加工です。
乱反射を起こさないように、繊維を同一の方向になでつけるようなことをするのです。
加工メニューとしては、割と一般的なものです。

さぁて、1と2が残りました。
業者さんの態度も硬直してしまってるみたいですねえ。
今更前言を撤回するわけにもいかず、どう解決したらいいか手詰まりになってる感じがします。

絣の件は何から何まで不可解です。
蒸しで薄くなった?それを絣を残して染め替えられる?
どうも信じ難い。
おっしゃるように、本当に地模様の絣が薄くなってしまっているのであれば、
絣を残して地色だけ薄紫に染め替えるというのは、まず不可能です。
できるのであれば、私なら納品前にやっています。
となると、
絣を活かすことを第一に考えるなら、現状でお召しになることです。
いまのグレーがどうしても気に入らないのであれば、絣のことはあきらめて、別の色に染め替えてもらいましょう。
一旦脱色することは、申しましたようにリスクが伴いますので、なるべくならそのまま色を掛けて別の色目にすることを考えたほうが得策です。

本来なら、謝罪した上で、原因を明らかにするべきなのですが、
そこの説明がない以上、今後どういう方向に持って行くかを考えるよりありません。
例えば「絣を元通りにしろ」と言ってみても、できないものはできないですから、押し問答になるばかりです。
業者も困り果てるばかりで、一向に解決に向かいません。
染色の技法として可能な方法としては、
結局のところ、そのままお召しになるか、色を掛けるぐらいしか仕様がないわけです。

もし、どうしても薄紫のこだわりをお持ちなのであれば、脱色しないといけません。
絣はおそらく更に薄くなるでしょう。
生地もスレを起こす危険があります。
その場合、ロウケツの吹雪を入れるという選択肢もあります。
熱して溶かしたロウを飛沫状にして、生地に吹き付けてから染色します。
染め上がってからロウを落とすとそこは染まらず白く残ります。
その模様が吹雪のように見えます。
全くの無地よりは面白みがありますし、スレのごまかしにもなります。
その逃げ道を念頭に脱色の方向でお考えなら、脱色後一旦見せてもらったらいいです。
絣とスレの具合を見ます。
もし業者の言うことが正しくて、薄いなりにも柄としてわかるほどに絣が残っておれば、それを活かす方向で吹雪など入れず無地に染めればいいからです。
それが元々希望しておられた上がりなわけですから、順当といえば順当な解決法ではありましょう。


【660】 先ほどの色掛相談の者です

 

[お名前] マーブル

[書込み時間] 2012/05/04/(Fri) 10:55 

丁寧なご解説ありがとうございます。

母の仕立て上がりの白大島をシミ抜き色掛加工、あと仕立て直しで発注しました。
その後の業者さんの言い分は、シミがとれなかったので濃いグレーにしました。紬の模様は今以上に薄くならず薄紫に出来るがどうしますか?」と云ったものです。
薄紫の見本は業者が持っていた八掛の色見本で指定しました。
シミがあったのでシミ抜きも発注しましたが大きいシミではなくちょっと気になった程度です。それでも色を無断で変更するのはどうかと思うのです。
何だか後付けの説明っぽいです。
地模様のぼんやりにじんだ感じは、グレーに馴染んでしまっているのではなく本当に薄くなってます。
元の白大島の端切れと比べたら薄いのです。
その薄くなったのを認めたうえでの業者説明が「高温で処理するのでそうなります」です。
高温で処理するとそうなるのか?素人の私には見当がつかず、何度もお手数かけて申し訳ないのは承知のうえでもう一度質問させていただきました。
すいません、よろしくお願いします。



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【660-1】 悉皆屋主人からの回答

 

ご遠慮なく何度でもお尋ねになってください。
得心のいかぬまま捨て置かれるのはかえって心外です。

色違いの説明は、おっしゃるように後付けっぽいですね。
職人の技術不足か、番号指定の間違いでしょうか。
いずれにしても、「シミがとれなかったから…」というのはいかにも苦しい言い訳です。
マーブルさんが、「シミの隠れる色で」という注文の仕方をしたのであれば、
出来上がりの色に関しては一任ということになってしまいますが、
違うのでしょう。
見本帳で指定したのなら、その色にあげなくてはいけません。
多少の誤差は勘弁して欲しいところではありますが、
指定の色と明らかに違う場合、クレームの対象です。

絣が薄くなってるとうのは、にわかに信じ難いです。
「高温処理」というのは、「蒸し」という工程のことを言っているのだと思います。
当サイトトップページ右下に
!!友禅の工程を写真入りで詳説!!」というリンクがありますから、追ってみてください。
別サイトではありますが、私が取材しました。

蒸しによって、色が薄くなるということはまずあり得ません。
逆に発色がよくなり、強く染着するのが普通です。
もし色が薄くなる可能性があるとすれば、次の「水元」という工程ですが、
それにしても、水で洗ったぐらいで絣が薄くなるもんではありません。
もしそうなら洗い張りすらできません。
普通の工程を踏んで褪色が起こったのであれば、これは私でも予測できなかったことでしょう。

薄くなった原因は、これは本当に分からないですが、
元々の製品に、染料ではない、別の材料が使われていたか、
今のグレーにする前に、もっと違う色になってしまっていて、脱色を試みたのかも知れません。
製品に問題があったのであれば、それはそう言うでしょうしねえ。
どちらであったにしても、じゃあ
「紬の模様は今以上に薄くならず薄紫に出来る」というのが納得できません。
すでに一回の染色で色が薄くなったものを、どうやって絣を残しつつ脱色しますか。
二回目はそれ以上薄くならないと何故言い切れますか。
できるんであれば、染め上がった時点で検品して、直してから納品すべきです。

シミ抜き跡はどうなってますか。
蒸しや水元で薄くなるような絣なら、シミ抜き個所はそこだけはっきりと絣の色が違うはずです。
織物は、シミ抜きでその柄色が飛んでしまうと、後から描き直すことができません。
ですから、あまり強い薬品が使えず、ほどほどのところで辛抱してもらわないといけないのですが、
それでも洗浄や、熱処理はしますので、
業者の説明がその通りなら、シミ抜き個所は明らかに周囲と様子が違うはずです。

絣の問題は矛盾点が多く、業者の説明も信用できません。
その分私も推測でお話している部分が多いです。
確たることは申し上げられません。
手元に端切れをお持ちなのですから、それを蒸して様子を見るという手もありましょうか。


【659】 色かけについて教えてください

 

[お名前] マーブル

[書込み時間] 2012/05/02/(Wed) 20:55 

母親の白大島(男物の亀甲模様)を譲ってもらったので、自分用に薄い藤色に色かけを業者さんに発注したところ、仕上がったら濃いグレーなうえ、黒い地模様になるはずの亀甲模様が薄くぼやけてしまっています。生地自体も大島特有のハリがなくなって痩せた感じです。
業者さんに抗議したら「ハリは糊付けしたら戻ります、紬は高温処理するさいどうしても地模様が薄くなります」との説明
「もう一度色ヌキして藤色にすることも出来ますからそうしますか」と云われました。
素人なので、プロの方に是非教えていただきたいのです。ほんとうにそうなのですか?
すいません、非常識な質問かもしれませんがどうかよろしくお願いします。



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【659-1】 悉皆屋主人からの回答

 

休み中でしたので、お返事遅くなりました。すいません。
薄い藤色が濃いグレーとは、まずそこが具合悪いですねえ。
着姿の写真などを色見本としてお使いになったのではないでしょうか。
胸と裾とで随分濃淡の差があったりしますので、色見本として使うには不適切です。
そうでなければ、単に職人の技術不足です。

さて、
ハリについてはその通り。
「張り」と呼ばれる加工があって、大島や胴裏などハリ感を求められる素材に用います。
もっとも張り仕上げをせずに納品したことに関しては、どうかと思いますが、
譲られた着物は仕立て上がりでしたか、反物でしたか。
反物だと、仕立て前に「地入れ」あるいは「湯通し」という工程が必要なのはご存知だと思います。
反物の状態で含んでいる糊気を落としますので、ゴワゴワした感じがなくなってしなやかになります。

地模様にかんしては、地色がグレーになったので、相対的に白地の印象と比べてぼやけたのだと思います。
絣の色が染色の工程で薄くなるとは思えません。

色抜きすれば地色は藤色に染め直すことができますが、絣がどうなるかわかりません。
地色と一緒に抜けてしまったら台無しです。
絣は残して地色だけ脱色というのは、私も経験がありません。
絣は物によって、家庭用漂白剤などでも動きませんから、
(私は自分の麻は漂白剤を使って自分で手洗いしています)
適切に材料選びをすれば、或は可能なのかも知れませんが、
業者にしてみれば、ほとんどは真っ白に脱色することを求められているはずなので、
一反だけ特別扱いをしてくれるものなのか、私にはわかりません。
もしお相手の業者さんが、絣を残して脱色できると仰っているのであれば、理屈としては不可能ではないと思います。

また、大島は非常にスレ(摩擦による表面の毛羽立ち)に弱いので、染色も脱色も、普通の縮緬とは別の扱いが必要です。
スレが出ると毛羽立ちによる乱反射で白っぽく見えます。
その理屈がわからない人は、「染めムラになってる」とか「色がハゲている」と表現しますが、それぐらいはっきりとわかります。
十分な注意が必要なことは、業者も心得ているでしょうが、ある程度のリスクはついてきますので、
なるべくなら、そのままお召しになるか、あるいは、脱色せずに別の濃い色を検討なさったほうが懸命です。
濃いグレーからなら、藍染めのような紺や泥大島のような焦げ茶はどうでしょうか。
いずれにしても、今よりさらに濃い色になるので、亀甲模様はさらにぼやけたようになってしまいます。






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